風の森とは 

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風の森の哲学(フィロソフィー)。過去の聞き書きをもとにまとめました。

風の森 油長酒造 奈良県御所市

「風の森」すでに日本酒好きなら一度を飲んだことがあるのではないでしょうか?若い飲み手を中心に老若男女問わず大人気酒となっています。 

当店では過去に何度も蔵元に伺がって話を聞いています、そして蔵元セミナーなども自社開催しました。それらの聞き書きをもとに今回”風の森の哲学(フィロソフィー)”としてまとめましたので紹介させていただきます。(以下山本蔵元の話です)

「奈良酒」奈良は日本酒の基本技術の生まれた所、その風土から風の森は産まれる

奈良駅から車で20分程の正歴寺。ここの僧坊酒として室町時代に生まれた酒母造り「菩提酛(ぼだいもと)」が現在の清酒造りのもとになりました。
その後この奈良地区周辺で、段仕込み、精米技術、火入れ、大型容器での仕込み等が生まれ、今の清酒技術の基本が出そろったと言えます。

(2017年に山本蔵元と見学)

風の森とはどういう日本酒?

地元の米で搾りたてそのままの味わいを老若男女楽しめる日本酒です。それにはイキイキしたライブ感あり、澱引きのみでいろんなものが浮かんでる無濾過無加水生酒だからです。

またその酒は飲んですぐに風の森とわかります。それはむちゃくちゃ固い硬水を使っているからで、お水のユニークさがお酒のユニークさに繋がってる。

また香りのエッセンスが多く、酸をバシッと出すから生酒の安定性に供与しています。

2020年春からラベルをリニューアル、それまでの”しぼり華”および”純米吟醸””純米大吟醸”の使用を止めて、全て純米奈良酒及び原料米名と”807”や”507”のように精米歩合と協会7号系酵母を使用を意味する解りやすい数字表記をすることに
また定番ラインナップより山田錦35、山田錦60、雄町60が終売になりました。

秋津穂・露葉風

主力原料米の”秋津穂(あきつほ)”は昔は食べるお米でした。 今の飯米はモチモチですが秋津穂はパサパサしたお米です。
またこの米は現在奈良県の推奨栽培米の指定を外れているので全て契約栽培で、一部兵庫県で秋津穂の酒があるようですが、秋津穂=風の森のお米というイメージになっていると思います。

さらに奈良県では県の酒造好適米「露葉風」 (つゆはかぜ)も契約栽培。こちらはパンチがあるのが特徴。

契約農家とは密に付き合い農家の名前も全部あげれます。 他山田錦、雄町、愛山は県外から購入しています。 

生酒について

風の森は生酒がメインです。火入すると”シャキ”としますが失うものも多いと考えています。

無濾過生酒は液にとろみがあり、液質の触覚・感覚が良く、長めに舌に乗っていて口に入れた時のテクスチャーが豊かで美味しいと感じさせます。

生酒は味の変化が速いですが、蔵の出荷時には出来るだけ蕾(つぼみ)の状態をキープして、お客様の元に届いたときに花を開くようにしています。またガス感が抜けてもバランスの良い味の変化があります。

衛生について

微生物汚染・火落ち菌・ 乳酸菌リスクを回避するために昔ながらの道具を使わず、パッキン一つにしても全て現代の食品工場が使うような洗える道具を使っています。

全ての仕込みで火落ち菌の有無を検査しています。 

風の森 山本蔵元。今回はセミナーや蔵元訪問時、複数回の聞き書きをまとめています。

超硬水・硬度250

”金剛葛城山水系深層水”現在硬度250前後の仕込水、それを冷媒能力の高いタンクでしっかり冷し長期低温発酵します。

さらに7号のオールド酵母で酸をしっかりだして旨味や甘味をコーティングしていきます。

フレッシュさの維持

さらに特に搾りから詰めるまでの過程のフレッシュさ維持には最大の注意を払っています。

ポンプを極力使わないように2階で搾り、1階の貯蔵冷蔵タンクまでダイレクトに持っていく。重力差で落とすのでポンプを一回パス
モーターでの液体移動は酸化するので極力避ける、優しく優しく扱っていたら副産物で炭酸ガスが生まれた

詰め口は、クリーンルームで鮮度維持方法に特別な特許を持つ充填機で優しく詰めます。

発送は佐川急便さんからのチャータークール便を使い、全量低温出荷する。

四季醸造

夏に飲む酒は夏に造ったほうが美味しいので4~5年 かけて 四季醸造を準備しました。現在はクォーター管理でお酒を造っています。それはお酒を仕込んで、出来上がって搾る、そして少し休んで機械を整備する。それを年4回行っています。そうすることで常にフレッシュな風の森をお届け出来ますし、市場の動向を見て必要な数量の臨機応変に製造できています。

Alphaシリーズ

Alphaは酒質設計が先にあります。

TYPE1 今度はこういう酒が良いだろうと考えたアルコール14度の酒 TYPE2 秋津穂で最高に磨いた酒 、精米歩合22%

TYPE3 搾りたてに近い火入れ酒 TYPE1DRY 甘い酒が良いと思っていましたが、辛い酒を自分が飲みたくなって造ってみました。

807シリーズ 

精米80%だと秋津穂は固く溶けないので酒造好適米を使う。

80は栄養が多いので酵母が凄く元気で発酵ばかりが進み、雑なお酒が出来でしまう。

良いお酒を造るためには酵母の働きを抑えることが必要。水少なめで酵母が増えないようにキチンと冷却(長期低温発酵)、それでも30日超えてしっかり溶ける 。
香りの制御された複雑味のあるフルボディが特徴、磨かないで”複雑味”そこが楽しいと思います


続いて下記の”風の森 ティステイングノート”を引き続きお読みください。

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造り手の想いがこもる珠玉の酒が集う
日本酒、ナチュラルワイン、国産ワイン、梅酒、焼酎。名古屋市西区枇杷島に「Shusendo本店」 地下鉄伏見駅伏見地下街に「Shusendo Mini」の2店舗を展開中。 通販・ネットショッピングにも対応。
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この記事を書いた人

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