貴(たか) 永山本家酒造場 山口県宇部市
貴(たか)を醸す永山本家酒造は山口県の宇部市にあります。宇部というと海沿いの工業都市のイメージですがこの蔵元は山間で田んぼに囲まれた川沿いに面し、日本酒の蔵元らしい雰囲気を醸し出します。またその蔵元の永山貴博さんとはまだ20代の若手杜氏だった頃からの20年に迫るお付き合いになり、当店にとっては深い縁を感じる蔵元の一つです。
その思想はしっかり一本背骨が通ったしっかりしたもの。
昨今の日本酒ブームの時は甘さの印象で捉えたり、もしくは酸を出してワイン的ニュアンスのお酒が多い中で、「貴」はあくまで日本酒の伝統を堅持した仕上がりを見せます。具体的には過剰な甘味を抑え、原料米の本質的な旨味を出して、仕込水のミネラルの硬質感でお酒を切らしていく。そういうトラディショナルなバランスの日本酒はやはり和食と共にあります。
さらに近年この蔵元が行うとしていることは・・ブルゴーニュの自然派ワイナリーをお手本に、自分の手で原料米(山田錦)を作る、もしくは近隣の契約農家で作り、そして上流の名勝”秋吉台”から流れ出るミネラル豊かな仕込水をベースに。その原料米と仕込水でテロワール(風土)を出すというアイデンティティー。
さらに熟成による日本酒の美味しさ提案と、その価値向上も向かうべき方向としています。そのためにその仕込量からは過分ともいえるような巨大な冷蔵熟成庫を建設、その中には1年の総生産数を全て貯蔵に廻せるくらいのキャパシティで。
”テロワール”と”熟成”この二つをキーワードに未来に”日本酒”をスケールアップしていく作業に取り掛かっているのが「貴」といえるでしょう。
【主要なお酒をご紹介】
貴 特別純米 過去”お茶を飲むように”という言葉を蔵元から聞いたことがあります、それほど和食と一緒にあって親和性を発揮するお酒です。
貴 濃醇辛口純米 ”山田錦栽培時に肥料を極力控えることで、粗タンパク質を抑え、低精白の山田錦でも整ったお酒が出来る” レギュラーの価格帯でその魅力を引き出した素晴らしい定番酒です。
貴 純米吟醸山田錦五十五 2020年に新発売の純米吟醸酒。爽やかなお米の甘味とミネラル溢れる味わい、貴の真骨頂を味わえるお酒です。
貴 特別純米ふかまり 秋冬の限定定番酒。 熟成をキーワードにする”貴”にとってその思想を定番価格帯で最もあらわした1本。春に搾ったお酒をその味わいが開く10月に出荷開始。 最初の1杯は常温で、2杯目からはお燗で。ずっと飲みつづけれるお酒です。
貴 純米吟醸 山田穂 ヴィンテージ 山田錦の母親である「山田穂(やまだほ)」はその熟成の良さで貴が注目している酒米です、新酒時には硬いそっけない酒質は2年程度の熟成で特別な米味が華開く味わいに、また長期熟成も見込めるということです。
貴 山廃純米大吟醸 ヴィンテージ 貴の最高峰の1本、自然乳酸を使い山田錦の美味しさをさらに熟成で味わいが加わっていきます。貴の思想が具現化した1本です。
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